『英語の人称代名詞』について、詳しく解説していきます。
(一人称・二人称・三人称など)人称ごとに使い分ける必要がある「人称代名詞」。
声に出してだひたすら覚えるのも良いですが、
- (I・You・She・He・Itのような)単数の人称代名詞
- (We・You・Theyなど)複数の人称代名詞
や(主格・所有格・目的格など)格について、理解を深めていきましょう。
また今回は「一覧表を使ったり・ゲームで覚える・YouTube動画を使う」など、
ブログ管理人が、おすすめしたい人称代名詞の覚え方についても紹介します。
最後に練習問題も用意しているので、復習用に解いてみてください。
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(単数・複数の2種類がある)英語の人称代名詞とは何か?
そもそも「人称×代名詞」とは何なのか、簡単に解説していきます。
日本語はもちろん英語の会話には、大きく分けて"3種類の人物"が登場します。
それが「①話している本人・②話を聞いている相手・③第三者」の3種類の人なのですが
この人たちを、区別するための呼び方のことを「人称」と言います。
もっと簡単に言うと"人称"とは、一人称(①話している本人)と
二人称(②話を聞いている相手)と三人称(③第三者)のことを指します。
(人称ごとに区別された)代名詞
つまり人称代名詞とは(一人称・二人称・三人称の)人称ごとに、区別された代名詞のことです。
例えば以下3人の登場人物で、自分を「話し手(マイコ)」だと思って考えてみます。
- 話し手(自分):Maiko(マイコ)
- 話し相手:Kenji(ケンジ)
- 第三者(その場にいない):Tom(トム)
自分がマイコだとして、話し相手ケンジと話をしている時
- 自分のことを何と呼ぶか?
- ケンジのことを何と呼ぶか?
- トムのことを何と呼ぶか?
考えると自分のことは「私(もしくはウチ)」で、ケンジのことは「あなた(口が悪いとお前)」
トムのことは「彼(もしくはあの人)」のように、人毎に呼び方(代名詞)を使い分けますよね。
このように話に登場してくる人称(一人称・二人称・三人称)毎に、私・あなた・彼など
呼び方が区別された代名詞のことを、人名代名詞というわけですね。
(そもそも)一人称・二人称・三人称とは誰のことなのか?
ここからは人称代名詞の理解において、大事な「一人称・二人称・三人称」についてです。
苦手に感じる人もいますが、全然難しくかしくないので一つ一つ見ていきましょう。
(一人称Iは)自分のこと
まず一人称"I"とは、話している本人(自分自身)のことを指します。
と質問されたら「僕・私・オレ・ウチ・ワシ・自分の名前」など、人それぞれあると思います。
英語の場合は、呼び方が"僕"でも"私"でも"俺"でも、自分のことは「I」と言います。
このIはあくまで"自分だけ"なので、"自分たち"になるとWeを使う点は注意しましょう。
(二人称Youは)話し相手
続いて二人称Youとは、自分が話している相手のことを指します。
「君は~?」や「あなたは?」の、君・あなたにあたる部分が二人称というわけです。
「一人称」の場合は一人だとI、複数人だとWeという使い分けがありましたが
「二人称」になると話し相手が一人でも、何人もいても(あなたたち)でもYouを使います。
(三人称は)あの人・あれ
(He・She・Itのような)三人称は、IとYou以外の全ての「人・モノ」とよく聞きますね。
すごく簡単に言うとご自身(I)が、学校の友達(You)と話しているとして
「あの人ってさ~」や「あれって~」など、その場にいない人の話をする時に使います。
マイコ(自分):Does Tom have a girlfriend ?
「トムに彼女はいるの?」
ケンジ(話し相手):No, he doesn't.
「いいえ、いません。」
ちなみにですが三人称は、Tomのような"人"はもちろん"モノ"や"動物"にも該当します。
That dog runs very fast.
「あの犬はとても速く走る。」
This winter is very cold.
「今年の冬はとても寒い。」
(主格・所有格・目的格)3つの格と所有代名詞について知る
「(I)私は~」や「(You)あなたは~」や「(He)彼は~」のように
主語になる単語以外にも、人称代名詞はいくつか種類があります。
(~は、~が)主格
まず"I・She・He・We"のように、英文の主語になる人称代名詞を「主格(=the subjective case)」と言います。
I study English.
「"私は"英語を勉強します。」
She goes to school.
「"彼女は"学校に行きます。」
You are my student.
「"あなたは"私の生徒です。」
一人称・二人称・三人称で、それぞれ「主格は何なのか」覚えておいてくださいね。
(~の)所有格
人称代名詞で、一番分かりやすいのが「私は~」や「あなたは~」のような"主格"ですが
他にもいくつか種類があり、次に紹介する人称代名詞が「所有格(=possessive case)」。
所有格の特徴は、ある単語の補足説明をする「修飾語の役割がある」という点ですね。
This is my pen.
「これは"私の"ペンです。」
What's your favorite food ?
「"あなたの"好きな食べ物は?」
Maiko is his girlfriend.
「マイコは"彼の"ガールフレンドです。」
このように所有格は「~(私・あなた・彼)の」のような使い方をします。
(~を、~に)目的格
続いて紹介する目的格は、目的語として使える人称代名詞ですね。
目的語とは「動詞・前置詞の"対象となる人・物"」を指すのですが、
例えばですが
- I eat 目的語(私は"目的語"を食べる。)
- I watch 目的語(私は"目的語"を見る。)
のようにeatやwatchのような動詞の「何を?」の部分が目的語です。
目的語が人になると
I love you.
「私は"あなたを"愛してる。」
I meet him.
「私は"彼に"会う。」
I bought it.
「私は"それを"買った。」
のように"主語の動作の対象"になるのが、目的格の特徴ですね。
日本語では「~を、~に」のような、使い方をするので覚えておきましょう。
(~のもの)所有代名詞
最後に3つの"格"と一緒に、覚えておいていただきたいのが「所有代名詞」ですね。
It's yours.
「それは"あなたのもの"です。」
This bag is mine.
「このバッグは"私の"です。」
所有格と所有代名詞が名前も似ているので、混同してしまわぬよう注意ですね。
所有格はmy(私の~)なので次に名詞が必要なのに、mine(私のもの)は一つの単語として成立してます。
と質問が来たのであれば「It's mine.」もしくは「It's not mine.」が正解ですね。
固有名詞の「格」について
少し補足で「このバッグは、父のです。」と、英語でいう場合はどう表現すれば良いでしょうか。
実は人称代名詞以外の「父」や「妹」や「トム」などの、固有名詞にも"格"が存在します。
例えば「このバッグは、父のです。」は英語で【This bag is father's.】と表現します。
- 主格:father
- 所有格:father's
- 目的格:father
- 所有代名詞:father's
固有名詞の"格の覚え方"は簡単で、所有格と所有代名詞に['s]をつけるだけでOKです。
上記(father)でも「Ken⇒Ken's⇒Ken⇒Ken's」でも良いので、覚えておきましょう。
(I・You・She・He・Itのような)単数の人称代名詞の覚え方
それでは具体的に、いくつか種類がある人称代名詞を一つずつまとめていきましょう。
そもそも人称代名詞は「一人(単数)」と「何人か(複数)」かで、種類が
違ってくるので、まずは【一人(単数)の人数代名詞】から解説していきます。
(一人称×単数)わたし=I
主格 | I | 私は |
所有格 | my | 私の |
目的格 | me | 私に |
所有代名詞 | mine | 私のもの |
まず話している本人(自分)のことは、日本語だと「私・僕」と言いますよね。
この私(一人称×単数)に使う人称代名詞は、お馴染み「アイ・マイ・ミー・マイン」です。
英語で会話する時に「私は~」や「私の~」など、"私(もしくは僕)"という言葉を
使いたい時は、この"I・my・me・mine"の4つのどれかになると覚えておいてください。
例文:Maiko gave me a present.(目的格me)
(二人称×単数)あなた=You
主格 | You | あなたは |
所有格 | your | あなたの |
目的格 | you | あなたに |
所有代名詞 | yours | あなたのもの |
続いて自分が話している相手のことは、日本語だと「あなた(もしくは君)」と言いますね。
このような、あなた(二人称×単数)に使う人称代名詞は「You・your・you・yours」ですね。
Youを使った人称代名詞は、主格と目的格がどちらも同じ"You"なので注意が必要です。
例文:I disagree with your opinion.(主格I・所有格your)
(三人称×単数/男性)彼=He
主格 | He | 彼は |
所有格 | his | 彼の |
目的格 | him | 彼に |
所有代名詞 | his | 彼のもの |
ご自身(一人称)と話している相手(二人称)、その場にいない第三者のことを「三人称」と言いました。
この三人称に使う人称代名詞には、いくつか種類があるので一つ一つ見ていきましょう。
まず三人称で(且つ)男性の場合に、使う人称代名詞は「He・his・him・his」ですね。
このHe(彼)はあくまで一人の男性のことを指しているので、これが複数人(彼ら)になると
Heは使うことができず、複数人の人称代名詞「They(彼ら)」を使うので注意しましょう。
(三人称×単数/女性)彼女=She
主格 | She | 彼女は |
所有格 | her | 彼女の |
目的格 | her | 彼女に |
所有代名詞 | hers | 彼女のもの |
続いて三人称で(且つ)女性の場合に、使う人称代名詞は「She・her・her・hers」ですね。
これもHeと同じくあくまで女性一人のことを指すので、複数人(彼女)にSheは使いません。
ちなみに彼女に使う人称代名詞は、所有格と目的格が同じ「her」になっていますね。
- I gave her this bag.【⇒目的格】
- This is her bag.【⇒所有格】
- This bag is hers.【⇒所有代名詞】
最初に紹介した3つの格と所有代名詞の理解が曖昧だと、ややこしく感じるかもしれません。
(三人称×単数/もの)それ=It
主格 | It | それは |
所有格 | its | それの |
目的格 | it | それに |
所有代名詞 | - | - |
最後に紹介するのが三人称(且つ)人ではない場合に、使う人称代名詞は「It・its・it」です。
「三人称で人ではない」とは変に聞こえますが、簡単な例で言うと「あれ・それ」のことです。
「Is it your bag ?(主格It・所有格your)」のように、"それは"が主語になっています。
ちなみに「It」についても単数(一つ)の場合のみで、複数形(それたち)だと別の人称代名詞を使います。
例文1:It is a little cold today.(主格It)
例文2:It is mine.(主格It・所有代名詞mine)
(We・You・Theyなど)複数の人称代名詞の覚え方について!
ここまで単数の人称代名詞「I・You・He・She・It」を紹介しました。
ここからは「私たち・あなたたち」のような複数の人称代名詞について解説します。
(一人称×複数)私たち=We
主格 | We | 私たちは |
所有格 | our | 私たちの |
目的格 | us | 私たちに |
所有代名詞 | ours | 私たちのもの |
まず主語をI(自分一人)ではなく、複数人(私たち)にするなら"We"を使います。
例文1:We play tennis.(主格We)
例文2:This is our class.(所有格our)
「ウィー・アワー・アス・アワーズ」と、まとめて覚えておくと良いですね。
(二人称×複数)あなたたち=You
主格 | You | あなたたちは |
所有格 | your | あなたたちの |
目的格 | you | あなたたちに |
所有代名詞 | yours | あなたたちのもの |
先ほど紹介した二人称Youは、二人称×単数でも二人称×複数でも形が変化しません。
二人称の場合は(単数・複数問わず)You・your・you・yoursと覚えておきましょう。
(三人称×複数)彼ら=They
主格 | They | 彼/彼女たち・それらは |
所有格 | their | 彼/彼女たち・それらの |
目的格 | them | 彼/彼女たち・それらに |
所有代名詞 | theirs | 彼/彼女たち・それらのもの |
三人称×単数の人称代名詞は「He・She・It」の3種類がありましたよね。
これが三人称×複数になると、この3つは全て同じスペル「They」になります。
They play tennis.(主格They)
I give them these presents.(目的格them)
This is their bags.(所有格their)
(分かりやすく簡単に)人称代名詞を一覧表でまとめてみた
「所有格と所有代名詞」の関係性
一目で確認できるよう、人称代名詞を一覧表でまとめてみました。
ここからはこの一覧表を覚えやすくするために、少し補足説明をします。
「~の」と訳す所有格と「~のもの」と訳す所有代名詞は、意味が似ていますよね。
この2つについて、
- 所有格⇒この単語一つで成り立たない
- 所有代名詞⇒この単語一つで意味が成り立つ
とイメージで覚えておくのも良いと思います。
例文①:This bag is mine.【⇒所有代名詞mine】
例文②:This is my bag.【⇒所有格my】
このように所有代名詞であれば、一語で"This bag"の補語になっていますが
例文の所有格myの場合は、所有格+名詞で一つの言葉として成立していますね。
(二人称は)単数も複数も全く同じ
そして話し相手(二人称)の場合は、複数でも単数でもYouを使いますね。
一人称と三人称は「単数か複数か」で、それぞれスペルが違ってくるのですが
二人称だけは「あなた」でも「あなたたち」でも、例外的に変化しません。
(三人称×複数は)全てTheyを使う
また三人称×単数は3種類ありますが、三人称×複数だと1種類に統合されます。
「彼ら」も「彼女ら」も「それら」も関係なく、自分(一人称)と話し相手(二人称)
以外の第三者であれば、人でも物でも「They・their・them・theirs」になります。
(人称代名詞の覚え方)ゲーム・歌を使って楽しく覚える!
解説した通り、人称代名詞は「一人称・二人称・三人称のどれなのか」もしくは
「一人なのか複数人なのか」で、いくつも種類がありこれを覚える必要があります。
(アイマイミーマイン)何度も口ずさむ
ブログ管理人が、人称代名詞を覚えるときに大事だと思っておるのが
「3つの格と所有代名詞の役割を理解し、後は何度も口ずさんで覚えること」です。
もちろん"アイ・マイ・ミー・マイン"と何度も声に出して、覚えることも大事ですが
主格(アイ)所有格(マイ)目的格(ミー)所有代名詞(マイン)それぞれを
英文中でどのように使うのか、きちんと理解することが何よりも大事です。
例えば「私(一人称)の所有格は、meだ!」のように、練習をしてみてください。
(YouTube動画)人称代名詞の歌を活用
人称代名詞は算数の九九と同様に、中学生に入って必ず覚える公式のようなものなので
YouTubeで検索してみると、人称代名詞を題材にした歌もあったりします。
このようにリズムと一緒に覚えておくと、記憶に定着しやすいですね。
(授業でも使える)人称代名詞ゲーム!
生徒(複数人でも可)と先生で行える簡単なゲーム
- 手順①:人のイラストが描かれたカードを用意し袋に入れる
- 手順②:先生はその袋の中から1枚もしくは2枚取り出す
- ルール1:1枚取り出しそれが男性なら、生徒は「He」と言う
- ルール2:2枚取り出した場合は、生徒は「They」と言う
- ルール3:先生が自分を指さした場合は、生徒は「You」と言う
- ルール4:先生が生徒を指さした場合は、生徒は「I」と言う
もし小さなお子さんであれば、このような簡単なゲームを使ってみるのもおすすめ。
このゲームであれば自分は「I」で、先生(相手)は「You」で、それ以外の人は
男性なら「He」で、女性なら「She」で、複数人なら「They」という感じで
直観的に人称代名詞に触れることが出来るので、是非活用してみてください。
(英語の人称代名詞まとめ)最後に練習問題を解いてみよう
ここまで「人称代名詞の覚え方」について、詳しく解説してきました。
最後に理解できるいるか、最終チェックとして練習問題を解いてみてください。
確認問題
問題Ⅰ:空欄①~⑬を全て埋めて、人称代名詞の一覧表を完成させてください。
主格 | 所有格 | 目的格 | 所有代名詞 | |
一人称×単数 | I | my | ① | ② |
二人称 | You | your | ③ | yours |
三人称×単数(男) | He | ④ | him | his |
三人称×単数(女) | She | her | ⑤ | ⑥ |
一人称×複数 | We | ⑦ | ⑧ | ⑨ |
三人称×複数 | ⑩ | ⑪ | ⑫ | ⑬ |
問題Ⅱ:下線部の単語を「人称代名詞」になおしなさい。
①I asked( )why she was sad.
「私は彼女に、なぜそんなに悲しんでいるのか聞いた。」
②Maiko teaches( )English.
「マイコは、彼らに英語を教えている。」
③She told( )not to worry.
「彼女は、私たちに心配しないでと言った。」
回答チェック
問題Ⅰ:①me ②mine ③you ④his ⑤her ⑥hers ⑦our ⑧us ⑨ours ⑩They ⑪their ⑫them ⑬theirs
問題Ⅱ:①her ②them ③us
解説授業
今回の問題Ⅱについては、全て人称代名詞の「目的格」について問う問題でした。
「彼女に」という単語を見て、She・her・her・hersとすぐに出てくるよう
呪文を唱えるように何度も口ずさんでいると、自然と覚えられますよ。