『(-s・-esのような)英語の複数形』について詳しく解説していきます。
英語には「単数形」と「複数形」があると、中学の授業で習いますが
日本語にはあまり馴染みがないので、漠然と覚えている人も多いですね。
今回は「-s」や「-es」を使って、複数を作るときのルールについてや
いつ(単数形ではなく)複数形を使うのか、使い方のルールも紹介。
複数形は単に「-s」や「-es」をつけるパターンと、単数形から複数形に
する時に"不規則に変化する"パターンもあるので、一つ一つ見ていきます。
最後に練習問題も用意しているので、復習用で解いてみてください。
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(そもそも)英語の単数形と複数形の違いとは?
この記事では、まず「そもそも複数形とは何か?」について解説した後に
「(複数形にする時)不規則に変化する名詞」をまとめて紹介します。
日本語ではあまり使わない「複数形」
そもそも複数形とは「その名詞が一つなのか、複数なのか判断する」ためのものですよね。
- a dog(一匹の犬)⇒two dogs(二匹の犬)
- a cat(一匹の猫)⇒two cats(二匹の猫)
この"two cats"の複数形を、無理矢理日本語で表現するなら「二匹の猫"たち"」でしょうか。
I often see "cats" in this park.
「私は、この公園でよく"猫"を見ます。」
日本で話す場合は、正直「猫が一匹か、複数匹いるのか」はあまり気になりませんね。
ただ英語の場合は「単数形にするか、複数形にするか」で、意味が変わってしまうので
- I like "a cat".
- I like "two cats".
- I like "cats".
のどれを使うのか、正しく理解しておくことが大事です。
ほとんどの名詞は「-s」を付け足す!
そして「(単数形の)名詞を、複数形にしたい」場合は、基本的に"-s"をつけるだけでOK。
- apple【⇒apples】
- orange【⇒oranges】
- school【⇒schools】
- boy【⇒boys】
- girl【⇒girls】
複数形にする時に"-s"をつけるだけの名詞は、数え切れないくらいたくさんあるので
おすすめなのは「"-es"をつけるケース」や「不規則に変化する変化するケース」や
「単数形も複数形もスペルが同じ」という、特殊な変化をする名詞を覚えることです。
複数形にできない「不可算名詞」とは
ここまで「単数形の名詞を複数形にする方法」について、解説しましたが
ここで注意点なのが、そもそも"複数形に出来ない名詞"が存在するということです。
例えば感情を表す「happiness(幸福)anger(怒り)fear(恐怖)」や
抽象的な概念を表す「love(愛)health(健康)wealth(富)beauty(美)」など。
他にも「water(水)furniture(家具)homework(宿題)luggage(荷物)money(金)」
のように名詞と名詞の境界線があいまいで、固有の形があるわけではなく
そのような物質を総称して呼ぶ名詞も、不可算名詞なので注意しましょう。
しかし「water(水)」は、水Aと水Bを明確に区別する境界線がありませんよね。
更に「water(水)」は、コップの水・ミネラルウォーター・海水・水道水など
様々な種類(の水)を総称した呼び方であるため、不可算名詞と定義できます。
(ルール)英語の複数形の正しい使い方について
それでは英語の複数形を使うときの、具体的なルールについて見ていきましょう。
「どのような時は(単数形ではなく)複数形なのか」きちんと理解しておいてください。
一般名詞は基本的に「複数形」を使う
まず複数形を使う一つ目のケースは、シンプルに「数(何匹か?)」と表現したい時です。
実はそれ以外にも、複数形を使うケースはあって「一般的な総称」を伝えるとき複数形を使います。
例えば「私は、本を読むのが好きです。」と、英語で表現するケースを考えます。
- 【単数形】I like to read a book.
- 【複数形】I like to read books.
ここで言う本は"特定の1冊"を指しているわけではなく、本自体(=総称)を指していますよね。
つまり単数形を使うと「私は(特定の1冊)この本を読むのが好き」という解釈になりますし
複数形を使うと「私は本(というもの)を読むのが好き」というニュアンスになります。
英語で「よく複数形を使うケース」
ここからは「複数形が良く使われる例文」を、いくつか見ていきましょう。
よく見る機会が多いのが【How many~?】を使って、数を尋ねる文章ですね。
How many classes do you have ?
「どのくらい授業を受けるの?」
I have three classes each day.
「毎日3コマ授業があるんだ。」
他にも【Ho old~?】を使って、年齢を尋ねる文章でも複数形は登場します。
How old is your dog ?
「あなたの犬は何歳ですか?」
My dog is three years old.
「私の犬は3歳です。」
また"two・three・four・five"など、数を表す単語の後は複数形になりますが
- some:いくつかの(肯定文)
- any:いくつかの(否定文・疑問文)
- a lot of:たくさんの
- many:たくさんの
のような"複数を表す英単語"の後も、複数形を使うと覚えておきましょう。
Do you have any questions ?
「何か質問はありますか?」
I bought a lot of books.
「私はたくさんの本を買った。」
(box・fish・class)"-es"をつける複数形まとめ
それでは具体的に「-s」や「-es」を使って、名詞を複数形にしていきます。
まずは「"-es"を単語の後ろにつけて、複数形にする特殊ケース」を紹介します。
語尾が「s・x・z・sh・ch」
和訳 | 単数形 | 複数形 |
バス | bus | buses |
箱 | box | boxes |
願望 | wish | wishes |
皿 | dish | dishes |
時計 | watch | watches |
キツネ | fox | foxes |
桃 | peach | peaches |
接吻 | kiss | kisses |
まず、名詞の語尾が「s・x・z・sh・ch」で終わる単語は(-sではなく)-esをつけます。
語尾に加えた-esの発音は「/iz/」なので、一緒に覚えておいてくださいね。
語尾が「子音+O」
和訳 | 単数形 | 複数形 |
英雄 | hero | heroes |
じゃがいも | potato | potatoes |
とまと | tomato | tomatoes |
続いて英単語の語尾が「子音+o」になっている場合も、-esを活用します。
子音とは"母音以外のすべての音"のことを指し、母音は「a・i・u・e・o」のことです。
例えば"potato"だと「子音(=t)+o」の組み合わせなので、esを使うわけですね。
(study・city)yを消して"-ies"をつける複数形!
続いて紹介するのは、特殊な「-esをつけて複数形にする」というケースですね。
複数形の作り方が少し複雑になるので、きちんと理解しておいてくださいね。
語尾が「子音+y」
和訳 | 単数形 | 複数形 |
街 | city | cities |
赤ちゃん | baby | babies |
国 | country | countries |
スパイ | spy | spies |
ヒナギク | daisy | daisies |
先ほど「子音+o」の時は、複数形に知るとき"-es"をつけると紹介しました。
この「子音+y」も同様に、-sではなく"-es"をつけるパターンなのですが
ただ語尾につけるだけでなく、その際「子音の後の"y"を"i"に変更」します。
これは複数形だけでなく、三人称単数現在形の"s"をつけるときにも必要な公式です。
He studies English.
「彼は英語を勉強します。」
彼(=He)のように、主語がI(私)とYou(あなた)以外の第三者の場合は
「動詞に"s"をつける」のが、三単現(=三人称単数現在形)の"s"なのですが
"study"も「子音+y」の公式に該当するので、studiesになるわけですね。
語尾が「fe・f」
和訳 | 単数形 | 複数形 |
ナイフ | knife | knives |
妻 | wife | wives |
命 | life | lives |
葉 | leaf | leaves |
「"y"を"i"に替えて、-es」は、是非覚えていただきたい公式なのですが
「"f"や"fe"を"v"に替えて、-es」というのも、一緒に覚えておいてください。
次から紹介しますが、法則性がない「不規則に変化する名詞」もいくつかあります。
このような特例は、数が多く覚えにくいので「"y"を"i"に替えて、-es」のように
公式が当てはまる名詞については、公式と単語をセットで覚えておきましょう
(man・toothのような)不規則に変化する複数形
和訳 | 単数形 | 複数形 |
男 | man | men |
女 | woman | women |
子供 | child | children |
歯 | tooth | teeth |
ネズミ | mouse | mice |
足 | foot | feet |
「-sをつける」や「"y"を"i"に替えて、-es」のように、変化に法則性がある名詞であれば覚えやすいですね。
ただ単数形から複数形にする際、不規則に変化する「特殊なケースの名詞」も存在します。
これらの名詞は"語尾の形に関係なく"変化する、今回紹介したルールに該当しない特殊なケースです。
他にも「teeth(原形:tooth)とfeet(原形:foot)」も似ているので一緒に覚えられます。
不規則に変化する名詞は「該当するルール」がないので、ひたすら覚える以外に方法はないですが
数自体は多くないですし身近な単語が多いので、意外と覚えやすいと思いますよ。
(fish)単数形と複数形が変化しないケースもある
和訳 | 単数形 | 複数形 |
魚 | fish | fish |
羊 | sheep | sheep |
鹿 | deer | deer |
最後に紹介するのが「単数形と複数形の区別がない名詞(単複同形名詞)」について。
例えば、上記のように(群れで生息する)動物・魚に使われることが多いです。
他にも
- (series・means・speciesなど)語尾に-sがあるケース
- (sushi・yen・tempuraなど)新しい外来語
- (craft・aircraftなど)語尾に-craftがあるケース
- (hardware・softwareなど)語尾に-wareがあるケース
などいくつか種類があるので、この単複同形名詞も例外として覚えておきましょう。
(練習問題)複数形に関する練習問題に挑戦しよう
ここまで『英語の複数形の使い方(ルール)』について詳しく解説してきました。
最後に練習問題を出しますので、腕試しにチャレンジしてみてください。
確認問題
次の単語の、日本語訳と複数形を答えなさい。
和訳 | 単数形 | 複数形 |
① | leaf | ② |
③ | chid | ④ |
⑤ | fish | ⑥ |
⑦ | baby | ⑧ |
⑨ | wife | ⑩ |
⑪ | country | ⑫ |
⑬ | tomato | ⑭ |
⑮ | bus | ⑯ |
回答チェック
①葉 ②leaves ③子供 ④children ⑤魚 ⑥fish ⑦赤ちゃん ⑧babies
⑨妻 ⑩wives ⑪国 ⑫countries ⑬トマト ⑭tomatoes ⑮バス ⑯buses
解説授業
①~②:"f"や"fe"を"v"に替えて、-es
③~④:不規則に変化する名詞
⑤~⑥:単数形と複数形が同じ形
⑦~⑧:"y"を"i"に替えて、-es
⑨~⑩:"f"や"fe"を"v"に替えて、-es
⑪~⑫:"y"を"i"に替えて、-es
⑬~⑭:(語尾がs・x・z・sh・ch)-esをつける
⑮~⑯:(語尾がs・x・z・sh・ch)-esをつける